皆さんこんにちは。オルティ・マレーです。
前回の記事に引き続き、今回もインタビュー形式で今年を振り返りたいと思います。
今回は大会の後の話になります。
ー新しいピュアドライブ2018はどうですか?
「前のモデルよりも使いやすくなりましたし、デザインもシンプルで僕個人としてはかなりお気に入りです。前のモデルは弾く印象が強かったですが、今のモデルは前より弾く印象は抑えめになり、ボールを一瞬掴んでから飛ばす、言わばホールド感が増しました」
ー成る程。かなり打感が変わったんですね。
「ボールを弾く事は良い事もありますが、弾き過ぎるとコントロールがしにくくなります。そう考えると、ピュアドライブ2018は以前よりも食い付きが良くなり、その分コントロールがしやすくなりました」
ーでも変わらない所もある訳ですよね。
「そうです。フレーム自体が厚いのでスピンもかけやすく、それでいて強烈なスピードボールが打ちやすいです。特にサーブでパワーの凄さを実感してます」
ーでは本筋に戻ります。大会が終わった後、課題や収穫はあったと思いますが、具体的にどのような物でしたか?
「課題はダブルフォルトを無くす、フォアハンドのスピンを打てるようにする……等。収穫はムーンボールの強さだったり、スライスやボレーといったタッチ系のショットが強い事でした」
ー課題は当たり前の事と言えば当たり前ですね。
「はい。大会の時は自分から崩れたので、如何にして自分から崩れないようにするか。それを突き付けられる結果となりました。サーブは確実に入れる。スピンをかけて相手のコートに確実に入るようにする。質の高いショットを打つ。当たり前の事が如何に難しいかが改めて気付けました」
ー収穫はかなり意外だったと伺います。
「僕はあまりスライスは使わないんですよね(苦笑)緊急時にしか使わないようにしていましたが、それが結構相手に聞いていました。スライスとムーンボールで繋げて、返球が浅くなったらスライスアプローチで前に出て、ボレーで仕留める。このパターンはかなり有効でした」
ー早速持ち帰った課題を踏まえ、練習に励んだと。
「はい。元々僕のフォアハンドは薄めに握って、フラット系でしばくスタイルでした。リターンやマワリコンデフォアは強烈で、僕も今でも武器にしています」
ー成る程。攻撃には強いけど……みたいな?
「そうですね(苦笑)それにネットやアウトが多いのも悩みでしたし、ミスを減らす為にも、試合に勝つ為にもスピンの習得は避けて通れなかったです。スピンを習得すれば、ミスも減ってより優位にゲームを進められると思い、改革を始めました」
ーでもこれまでのスタイルを破壊するのは大変ですよね?
「はい。正直今でも苦戦しています。厚めのグリップで、ボールを擦り上げて回転をかけるフォアハンドに挑戦していますが、中々上手く行かないです。テニスがない日もラケットを握って素振りしていますが、レッスンになると元に戻ってしまうので、常に意識していないと移行は難しいなと感じています」
ー意識して直すのではなく、常に意識し続けないといけないんですね。
「そうですね……でも前よりは少しずつですが、良くなってきているので、これからも努力を続けていきます」
ー他にはどのような事を改善したりしていますか?
「バックハンドの打点を以前より前にする事や、サーブを打つ時に足を寄せない打ち方にした事等です。特にサーブは足を寄せずに打つようにしたら、以前よりも安定するようになりました。それとトスを上げる位置も目の前ではなく、やや右よりにしました。そうする事でより回転がかかり、安定するようになりました。これらも意識するのではなく、常に意識し続けないと駄目なんです」
ーだいぶテコ入れをしている印象ですね。
「これまでのテニスを一新している感じでしょうか。ダブルスのゲーム練習ではサーブが甘いと直ぐに前に出てボレーをしたり、リターンダッシュを多用するようにしました。後はムーンボールやスピン系で繋げる事も出来るようになりたいです」
ーそしてガットも替えたと。
「はい。コーチから”バックハンドのネットミスが多いから、ポリからナイロンに変更してみたらどう?”とアドバイス”を受け、ガットをナイロンモノにしました。そしたら簡単に飛ぶようになりましたが、ここで別の問題にぶち当たりました」
ーそれは一体?
「スピンをかける時、ボールを噛まないと言いますか、ホールドしないんですよ。ナイロンモノの特性という事もありますが、ちょっと自分がやりたい事が出来ないでいる感じになります」
ー擦り上げるより、厚く当てて持ち上げるのなら大丈夫だと?
「はい。そっちなら大丈夫なんですが、ただ自分がやりたいと思っている事と違うので、次にガットを張り替える時はもっと違うガットを選びます」